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〜母の日月間に思うこと〜 (平成26年5月) |
青葉が目にしみる季節となりました。地域の皆様におかれましては、日頃からご支援ご指導を賜り、感謝いたします。 厚労省の国立社会保障・人口問題研究所が先月の4月に発表した世帯数の将来推計によりますと、21年後の2035年には、世帯主が65歳以上の高齢世帯数が、40.8%と、初めて4割を超える予想でした。 またその中でも、独り暮らしが全国で、37.7%を占め、約762万2千世帯に達することが明らかになりました。これは、核家族化が進み、配偶者の死亡で増えることの反映とみられています。 このことは、社会からの孤立や孤独死、介護問題などへの対応に拍車がかかりそうです。 加えて、労働力の中核となる、15〜64歳の「生産年齢人口」が2013年10月1日時点での推計によりますと、32年ぶりに8千万人を割り込みました。ここでも、働き手確保に向けて、これまでの発想にとらわれず、女性やシニア世代の力を生かす対策が求められ、多様な働き方ができるしくみづくりが急務でしょう。 そういう最中に、愛知県で2007年に起きた、認知症高齢者列車事故の判決は、今やこれからの高齢者問題を逆なでしかねない結論として物議をかもしています。いわゆる、認知症の人を閉じ込めさせたり、拘束せざるをえない世の中になりはしないか、認知症の人や家族を社会で支えるしくみとはどういうことなのか、などの議論が始まっています。 5月11日は、「母の日」です。「日本一短い“母”への手紙 一筆啓上」という単行本がありますが、その中では、母親に対するそれぞれのたくさんの思いがつづられています。 「おふくろ死ぬなよ いいと言うまで死ぬなよ 親孝行が全部終わるまで死ぬなよ」 「話さなくていい 寝たきりでいい 生きていてくれるだけで ホッカホカなんだ」 などの素晴らしい言葉が紹介されています。 命がけで国を、家族を守ってきてくださったご高齢者の方々を、自らの父親、母親と思い、感謝しながら支援しいく気持ちをいつまでも忘れずにこれからも業務に努めたいと思います。 平成26年5月1日 理事長 山口浩志 |