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〜激動の時代を生きる〜 (平成28年2月) |
余寒なお厳しく、まだ寒い日が続いております。インフルエンザが猛威をふるい始めました。年明けからの流行は、9年ぶりだそうですが、受験生の人たちはさぞ予防に警戒されておられるでしょうし、地域の皆様におかれましても、健康管理には十分に注意していただきますようお見舞い申し上げます。 先月の新聞各紙の報道で、介護保険制度で要介護1及び2と認定された軽度者向けサービスのうち、調理や買い物といった生活援助サービスを大幅に見直すことが発表されました。 厚労省の社会保障審議会では、調理や買い物は民間配食事業で賄えるし、掃除や洗濯は民間サービスの普及が進まず、ヘルパーが家政婦代わりに利用されている、との意見が出ているようです。同時に、膨らみ続ける社会保障費に歯止めをかけ、年約1100億円の抑制を見込んでいるそうです。 総務省推計では、四国4県で転出者が転入者を上回り、4県合計超過数は、8873人と、前年より6%増だそうです。徳島県は、49%増の2234人で、4県の中で最も増加幅が大きかったようです。従って、それだけ財源が減少することが考えられます。 かつて経験したことのない現実社会を生き抜くため、経済学者の柳川範之氏は、「大人の『学び直し』で、働く世代の能力開発が必要。」と説いています。本県でも手をこまねいているだけでなく、地方創生に向けた日本版CCRCを目指し、移住促進に力を入れているようです。また、サービスが除外される分、保険外サービスの開発発展が求められるところでしょう。現行では、外出支援、閉じこもり防止目的とした、シニア向け(日帰り含めた)旅行サービスや、「メガネの三城」や「とくし丸」、コンビニ大手の「セブンアイ」などによる移動販売があります。 念仏詩人と呼ばれた竹部勝之進氏は、著書「不運な時読む本」の中で、「いろいろあってもなくても、人生はそれなりに悪くない。」と言われています。つらいことがあってこそ、人の温もりがわかったり、ピンチになってこそ、自分の力が発揮できることもあるということを説いています。制度除外になってこそ、民間や地域でコミュニティの眠っている力が活かされるような取り組みに、今こそ切りかえるべきなのかもしれません。 平成28年2月1日 理事長 山口浩志 |