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〜敬老月間を迎えるにあたり〜 (平成27年9月) |
猛暑の時期も乗り越え、しのぎのよい季節となってまいりました。地域の皆様方及び関係者各位におかれましては、日頃からのご支援ご協力に対しまして、心より感謝申し上げます。 今月は敬老月間となります。福祉職に携わっている私たちにとっても、ご高齢者への感謝の心と私たち自身のもつべき使命を今一度みつめてみる月だとも言えます。 最近発表された厚労省統計によりますと、2013年データでは、我が国の平均年齢は、男性80.8歳、女性86.8歳。また、100歳以上人口は、全体で前年比4423人増の5万8820人で、初めて5万人を超えたそうです。そのうち女性が87.1%占めているそうです。 そして、65歳以上人口は、前年比111万人増の3296万人で、世界からも注目を集める数字のようです。 生活嗜好面でも時代の経過とともに変化がみられます。まず、日本水泳協会登録スイマーのうち、75歳〜79歳は1074人だそうで、「年寄りの冷や水」は今は昔となっているようです。また、東京府中市にある「焼肉きんぐ」では、シニア層客は、1日当り平均24名との事で、ここでも「長寿は粗食から」は通用しなくなっているといえるでしょう。 一方、シニア層の趣味ランキングを調べてみたところ、株式投資や、登山、ウォーキング、釣り、ボーリング等があり、インドアでは、ポエム(詩)作り、歴史小説読書、書道、油絵等が上がります。 しかし、反面では長寿国だけに、年間120万人が亡くなる多死社会でもあります。「長寿=幸福」となるためにも、医療・介護保障の充実は欠かせません。国の施策の中では、来年度中に全国の医療機関約200か所に終末期医療支援相談員を配置する計画もあるようです。 8月の日経新聞「私の履歴書」は、脚本家であり劇作家の倉本聰氏(80歳)の生涯が綴られていました。倉本氏は、1977年に富良野に移住してから、「豊かさ」とは何かということを考えるようになったそうです。経済界は常に右肩上がりを求められますが、自然界では、毎年毎年水も空気も同じ量しか生み出さない中にあっても、毎年違った価値観があり、充実感もあるのだそうです。 敬老月間を迎えるにあたり、「長生きしてよかった。」との豊かなお声が一人でも多く届きますように、これからも私たちの進むべき道を力強く歩んでいきたいと思います。 平成27年9月1日 理事長 山口浩志 |