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〜イノベーション経営〜 (平成24年4月) |
桜花爛漫の季節となりました。スタッフの皆様には、毎日元気に業務に取り組んでいただき感謝します。 いよいよ医療・介護同時改訂がスタートしました。先日徳島新聞で、県内介護保険料が平均で5.282円、最も月額の大会自治体では5.800円になるとの記事が掲載されていました。給付と負担の問題がますます深刻化することを証明しています。今、私たちに与えられた課題は、利用者満足と安心・安全の確保に尽きると思います。 4月は、「世界保健デー」がありますが、WHOが発表した報告では、65歳以上人口は今後5年以内に、5歳未満人口を上回って、2050年には、14歳以下の人工よりも多くなる、との事。その時点では80歳以上人口が現在の約4倍に達するそうです。 今年の世界保健デーは、「健康であってこその人生」をテーマとして掲げ、「健康な加齢」への投資を各国に呼びかけているそうです。齢を重ねても、介護を受けられていない人たちにしてみれば保険料はまさに未来への投資でしょうし、介護を受けられている人らは、負担に伴うサービス給付の受益者となりえている現実があります。 これらのことから、制度を活かすためには、今後、給付と負担のバランスを検証しつつ、同時国民として幸せになる道すじを考えなければならない時でしょう。ところが、この分野では世界が例をみないほどの“先進国”であるわが国は、というと、政治は混迷するばかりです。 明治維新前夜、倒幕の主体となった薩摩藩と長州藩に共通していたのは、財政均衡と産業の育成の成功を導いたことでした。足元を立て直したからこそ活力ある人材を輩出できたと伝えられています。加えて、経済学者のシュンペーター氏の理論は「経済発展の原動力はイノベーション」、でした。イノベーションとは、「技術革新」の他に、新しい切り口を発見する。新モデルを打ち出すことという意味が含まれています。 すなわち、前例から脱し、けもの道をかき分け、最適かつ最善の方法を自らつかむことです。 これまでは、そういう方法を「選ばない経営」もあり得たでしょうが、これからは選択の余地なく、「自ら機会を創り出し機会によって自らを変える」(リクルート創業者、江副浩正氏)発想で物事に臨むことが成功への唯一の方策です。 「地域包括ケア」という大きな命題に向かうためにも「イノベーション」の心意気で新年度も進んでいきましょう。 平成24年4月1日 理事長 山口 浩志 |