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〜「気配り」について考える〜 (平成23年8月) |
毎日うだるような暑さ続きです。スタッフの皆様、暑い中での看護・介護業務等には本当にご苦労さまです。 東日本大震災から5ヶ月が過ぎようとしておりますが、1日でも早い復旧・復興を全国民が願っているでしょう。私自身、3ヶ月前に5日間の支援活動に参画させてもらいましたが、これまでの人生で出会ったことのない場面を経験させていただき、感謝しています。それと同時に、今感じていることは、私たちがかかわらせていただいている利用者さんや家族さん、更には業者さんにいたるまで、災害時には互いに助け合っていかなければいけない「仲間」だということです。 指揮命令系統もなく、マニュアルもなく、報告義務等、何もなくなった瞬間に、どう動いていくか。そこで大切になってくるひとつに「気配り」があるのではないでしょうか。このことは簡単なようですが、私も含めてなかなかできているとは言い難いのが現実です。 広辞苑によれば、「天地の間を満たし、宇宙を構成する基本と考えられること」とあります。要するに、時代が変わり世の中が移り変わっても、変わることのない「社会の約束ごと」や「仕組み」ということでしょう。 どのような不況期や混乱期にあっても、通信業界で確固たるシェアを誇る電通の総師であった故吉田秀雄氏の唱えた「電通鬼十則」というのがありますが、吉田氏がその中でも最も重視したのが「気配り」でした。 吉田氏によると、気配りの条件として①失敗を好きになる②学習と自習に打ち込む③行動を優先させる④突飛なものに憧れる⑤熱っぽい言葉に愛着を覚える⑥笑いを愛する⑦気の抜けた返答を嫌う⑧ひどく重苦しい荒廃を大目に見ないと決意する、とあります。またこの8つの条件を目指すことだけでも自分が変化し、気配りのできる人に近づけるのだと説いています。 日常生活の中でも、様々な出来事や場面で「気配り」を養うチャンスはたくさんあります。ぜひ今日から実践して「気配り」のできる専門職を目指していきましょう。 平成23年8月1日 理事長 山口 浩志 |