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〜これからの私たちの使命を考える〜 (平成29年8月) |
梅雨も明け、毎日の猛暑が続きますが、地域の皆様方及び関係者各位におかれましては、日ごろからのご支援ご協力に対しまして心から心から感謝申し上げます。 またこの時期は暑さで脱水症状になりやすく、血液がドロドロになって自覚症状のないまま脳梗塞を発症する確率が高くなる季節といわれていますのでご注意ください。 先月は、都議選結果の大波乱や九州豪雨での大惨事、また聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生のご逝去等々がありました。都議選は別として、心痛む出来事の多いひと月でした。 8月はお盆の月ですが、この時期に迎え火と送り火というしきたりがあります。迎え火はご先祖様の霊が帰ってくるときの目印になり、送り火は私たちがしっかりと見送っているという証になるといわれています。 厚労省は「2015年度介護保険事業状況報告」を最近発表されました。高齢者人口は前期・後期含め、79万人増で、介護給付費においても、2015年度累計で、約10兆円と、増加する一方です。更には、最近公表された「経済財政白書」によりますと、人手不足は増々深刻化してきており、今後の取り組みとして、多様な働き方の実現やIT化による効率化が、生産性の向上につながる と示されているようです。 また、高齢者が高齢者を介護する、「老老介護」は、在宅では65歳以上の割合が55%、75歳以上も30%を上回っており、その影響もあってか、介護殺人や虐待といった悲劇も後を絶ちません。 これからの介護のあり方として、真に介護が必要な人への質の高いサービス提供が求められ、要介護度の改善や自立への後押しができる環境づくりが重要なポイントとなるでしょう。 90歳で「新老人の会」を設立され、102歳の時に徳島市でご講演された日野原重明先生は、自分の与えられた時間を人にささげる行動力の尊さを提唱されましたが、これからの介護を担っていく私たちに託されたメッセージかもしれません。 平成29年8月1日 理事長 山口浩志 |