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〜いのち輝く未来社会〜 (令和6年4月) |
春たけなわの季節となりました。地域の皆さま方及び関係者各位におかれましては、日頃からのご支援ご協力に対しまして、心から感謝申し上げます。 先月中旬に徳島新聞「読書の手紙」欄に、14歳の女子からの投稿が目にとまりました。そこには、「10年先は何をしているだろう。小学4年生の時に未来の自分に手紙を書いた。」「みつけた夢、未来は本に関わること仕事に就くことだ。」「未来を想像することは好きなことを見つけたり、深めたりすることで、未来はつながる1本の懸け橋になるのではないか。そこから自分だけの未来地図が完成するのではないかと思っている。」と締めくくられていました。また同欄に、80歳すぎの女性からの投稿には、「一日の無事を心で感謝する」との題として、「人生には常に次がある。年を重ねるにつれ心を柔らかくして、温かみのある言葉を伝えられる私でありたい。」と伝えられていました。未来を生きる世代、一日一日を生きる世代と、世代による一日の過ごし方に違いはあれ、どの世代にも共通していることは、明るい社会を築き、夢のある未来に向けた歩みを望まれている言霊のような文章として読み取れました。 仕事と介護の両立支援、子育てと仕事の両立、ヤングケアラー等の言葉を最近よく耳にします核家族化が進み、地域のつながりも希薄化されています。「孤育て」という造語が広まるほど、今子育ては孤独です。何の制約もなく、誰からもとがめられず子どもを預けられるサポート体制や受け皿が必要なことは自明の理です。 徳島県の実態調査では、「世話をしている家族がいる」と回答したのは、小学6年生が6.2%、中学生が2.8%、高校生が2.3%だった。学業や友人関係に支障が生じ、健康状態にも影響することが懸念されています。 都市研究や地域コミュニティ等の研究者である上野信子氏は、「いのち輝く未来社会」を築くためには、対話によるつながりから希望が見いだされる社会だと言われています。そしてその実現には倫理・哲学のある経営が求められ、あらゆる主体(多産業)との対話を重ねなければならない、と提唱されています。 ご利用者はもとより、スタッフの皆さまにとっても、未来が明るい法人を築いていくためにも、課題山積ではありますが、対話を大切にしながら前進していきたいと思います。 令和6年4月1日 理事長 山口浩志 |