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〜次の時代への展望を考える〜 (平成31年4月) |
春眠暁を覚えずと申しますが、地域の皆さまにおかれましては、日頃からの法人運営へのご支援ご協力に対しまして心から感謝申し上げます。 平成最後の月となりました。皆さまにとってみて平成はどういう時代だったでしょうか。 読売新聞社が全国世論調査で、平成の次の時代がどのような時代であってほしいかのアンケートをとったところ(15選択肢から複数回答可)、1位の「社会福祉制度が充実している国」60%2位が「トップレベルの治安を保つ国」56%、3位が「自然や地球環境を大切にする国」54%の3つが多かったそうです。政策研究大学院学長である田中明彦氏はアンケート結果に対して、「全体的に悪くはならないが、停滞感はあり、不安定な時代を予測している。」との分析です。 人生100年時代といわれる中、医療では地域包括ケアネットワークが重要視されています。都道府県の地域医療構想データでは、病院ベッドの過剰感が強まっており、今後は、「急性期病床」の比率を下げ、リハビリなどを施す「回復期病床」に切りかえる病床の役割を変える体制に今後も取り組むと思われます。 医療を受ける立場としても、これまではインフォームド・コンセント(説明と同意)によって医師の説明が求められてきましたが、これからはシェアド・デシジョン・メーキング(協働意思決定)が重要になります。すなわち、いざという時にどうするかを、元気なうちから普段の雑談の中で自分はこう思っているという話を周囲に話し合っておくことが大事になります。 人生100年時代のもうひとつの課題として企業の継続雇用の問題があります。定年延長と継続雇用は今後の企業にとって自社にあった制度に取り組まねばなりませんが、プレイヤーとしての業務貢献や知識・スキル・ノウハウの伝承、管理職へのサポートなどが期待されるとことです。 前回にも話題提供したように、「全社員型タレントマネジメント」の考えや、「アクティブ・エイジング制度」の導入などが生涯現役で働く人たちへの道しるべとなっています。 法人内や地域におきましても、シニアアクティブでご活躍されておられる方々には敬意を表すと同時に、これまでに培ったコミュニケーション能力を活かしてこれからもぜひご指導にあたっていただき、人生の先輩としてご経験に裏打ちされた強みを次の時代に向けても伝授していただけることを願います。 平成31年4月1日 理事長 山口浩志 |