|
|
|
〜ポートランド研修紀行〜エンド・オブ・ライフケア発祥地から学んだこと〜〜 (令和元年11月) |
紅葉の季節となりました。地域の皆さま及び関係者各位におかれましては、日ごろのご支援ご協力に心から感謝申し上げます。 先月、10/14〜10/19の1週間、米国ボートランドにて研修を受けてまいりました。 この度は、愛恵福祉支援財団(キリスト教のアドベンチスト派の助成財団)からの助成を受けた研修でした。本研修は1980年代頃からの始まりで、当初は東京都内の公的医療機関で勤める看護管理者への研修だったそうです。現在では全国からの応募を受け、且つ一部福祉系研究員も含まれたようでした。 この度の目的は、認知症ケア、エンド・オブ・ライフ・ケア、グリーフケアの専門研修とされ、主にオレゴン州立大学での講座とポートランド市内の病院や施設等での現場実習というプログラムでした。 まず、オレゴン州ポートランド市は人口約61万人の小都市で、米国の中でもグリーンタウンといわれているくらい、緑豊かな閑静な街並みにありました。従来はオバマケア推進派の町だっただけに、現在のトランプ政権になってからは、様々なところでの仕組みの変化はあるようです。 福祉施策は、2025年総合的認知症ゴールを目標に掲げており、効果的治療の検証と行動療法中心ケアへのシフトや科学的研究実践等への研究が進められているとのことでした。 特にコミュニケ―ションスキル向上を重要視しており、過去の楽しかった思い出や誇りとする出来事等、ポジティブな会話に時間を費やし、生きてきた証を実感できるアプローチを基本にしています。また、学士号を取得されたSWやNs.には、退院日の決定権や本人の財産管理及び財産処分手続き等もできる資格をもちます。 国によって文化の違いや制度の違いはありますが、少なくとも過去のヒストリーや現在の行動パターンの分析を怠らない姿勢は私たちも明日からでも実践できることです。 今回学ばせていただいたことと、私たちがこれまでに学んできた理論に、何ら大きな違いはありませんが、そのことに対する実践力やチームアプローチのあり方などへの目的意識の違いは感じた研修でした。 今後も基本理念を踏み外さずに、研修で学んだことを実践できるよう頑張っていきたいと思います。 令和元年11月1日 理事長 山口浩志 |