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〜人材教育 仏教の教えから学ぶ〜 (令和3年3月) |
浅春のみぎり、関係者各位におかれましては日ごろからご協力ご指導を賜り心から感謝申し上げます。 仏教の教えに、「桜梅桃李の原則」という言葉があります。これは、桜は桜、梅は梅、桃は桃、李は李であって、桜に桃や梅のような実をならそうとしてもならないという、人材教育の基本になる教えです。 さて、次年度の介護報酬改定の概要が出揃いましが、一方、第8期都道府県介護保険事業支援計画の基本指針も決定しました。介護予防・健康づくり施策の充実・推進、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅に係る情報連携の強化、「共生」と「予防」を車の両輪とした認知症施策の推進、介護現場におけるロボットやICT化の活用等があげられています。 今後の医療・介護の変革が迫られる中、実現への道のりは平たんではないと思いますが、私たちの分野のみならず、一般企業でも様々な取り組みで起死回生に挑んでいるようです。例えば、サントリーHDでは、従業員の雇用期間を延長し、シニア層には、次世代に対するメンター役や知識・技術指導等の独自のしくみづくりを始めています。このように今後の高齢者雇用は、社員への福利厚生という考えより、今の能力を活かせられる役割での人事評価であったり、次世代に対してシニア世代になっても働けるという安心感をもってもらうという意味もあると思います。 ともかく企業経営はかつて経験したことのない変化の加速化と、緊張感の中にあることは明白です。それだけに経営力が問われ、「企業は経営力次第」といわれるくらい、過去とは全く切り離してこれからの危機感を共有しないといけません。 新型コロナによる世界規模で沈んだ経済は、コロナ収束後も完全に元にもどることはなく、戻っても7割くらいに収縮すると予測されています。ただ、危機的状況は新しい様式を生み出すきっかけにもなるチャンスでもあります。 それぞれの樹木や草木を育てるために大切なことは、豊かな大地をつくることです。人材教育における豊かな大地とは、揺るぎない経営理念と確固とした考えから成り立つと考えます。 それぞれ個人のおかれた環境や掲げた目標が達成できるような健全な大地を育んでまいります。 令和3年3月1日 理事長 山口浩志 |