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〜危機管理から学ぶ事〜 (平成23年2月) |
立春とは名ばかりで、まだまだ寒さ去りやらぬ日が続いております。スタッフの皆さまも年明けからひと月が過ぎ、日常のペースで頑張られていることと思います。 今、宮崎県や鹿児島県では火山灰や鳥インフルエンザなどの自然災害が続き、地域住民の生活をおびやかしています。特に高齢者や障害のある人たちにとっては、想像を絶する不安が続く毎日だと拝察するところです。 これまでにも阪神大震災や北越地震などの時もそうであったように、悲劇は突然にふってわいたように起こっています。 私が今現在かかわらせていただいている、あるASL患者さんが人口呼吸器を装着する直前に「自分は交通事故の災害に遭ったんだ、と思って今を受けとめている。世の中には、私以上に困ったできごとに立ち向かっている人もいるだろうから自分だけが不幸とは思わないようにしている。」と言われていたのを思い出します。恐らく人口呼吸器を装着された今も、その気持で過ごされているのだと思います。対人援助の仕事をしていく中でこうしたご利用者様の気持に寄り添えるケアが大切であることは自明の理とするところです。 世界最大手の自動車メーカーGMを研究された経営学者のピータードラカーは「会社という概念」という著書の中で、「サービスができる」ことと「サービスをしつづけられる」ことは能力が違う、と説いています。中でも日常の心得として「4つの窓」理論を提唱されています。 ① 情熱を失わない②誰に対しての貢献か③経済感覚(バランス)④ナンバーワンビジョン(誰にも負けない力をひとつもつ)。すなわち、誰に対してどのようなことで役に立つか、そして自分の誇りとする力を注ぎつづけることこそが危機に向き合った事態に生きるのだ、と教えています。 日々の私たちの心得として実践で生かしていきましょう。 平成23年2月1日 理事長 山口 浩志 |