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| 〜「介護の日」に思うこと〜 （平成30年11月） |
| めっきり日が短くなってきましたが、地域の皆さま及び関係者各位には、日頃からのご支援ご協力 に対しまして感謝申し上げます。 リオデジャネイロのパラリンピック陸上選手として輝かしい成績を収めた重本沙絵氏は、生まれた時から右ひじから先がない先天性前腕欠損でした。北海道に生まれ育った彼女は、ハンドボール選手として国体にも出場する逸材でしたが、大学では陸上に転身し、リオのパラリンピックで女子４００ｍ走銅メダルという見事な成績を残されました。 陸上に転身した当初、どこか自信のない彼女が奮起できたのは、当時の指導者だった、ジョン・スミスコーチからの「できないことに嘆くな、できることをやり続けろ！」の一言でした。 さて、厚労省は、高齢者や障がい者に対する介護に関して、国民への啓発を重点的に実施するための「いい日、いい日、あったか介護ありがとう」を念頭に、親しみやすい語呂合わせで、１１月１１日を「介護の日」と決めました。加えて、内閣府が子育てを支える家族や、地域の絆の大切さを考えるきっかけづくりにしよという趣旨で、１１月第３日曜日（今年は１１／１８）を「家族の日」としました。 また、総務省が５年毎に公表する就業構造基本調査によると、介護をしながら働く人は、２０１２年に２９１万人が、１７年には３４６万人に増えたそうです。一方、家族の介護や看護が理由で離職した人が４０歳代、５０歳代の働き盛りの世代が過半数を占めており、経済的にも損失でしょう。 人材確保のため、厚労省は、�＿雜遒了纏�を経験したことのない中高年を対象に、介護の基礎知識を伝える研修実施、��外国人の受け入れ環境の整備、�２雜逎蹈椒奪箸良甬敕�に取り組んでいます。 一方、医療機関に入院する患者の３割が自宅からの通院を希望しているとの統計も出ております。 ただ、医療機関からの退院の許可が出た場合に「自宅で療養できる」と答えたのは、５７％にとどまり、２２％は、入浴や食事の世話をしてくれる人がいないことや、家族の協力が望めないなどを理由に自宅療養はできないとの回答であったようです。これらのことから、在宅看護介護を生業とする私たちに求められる期待の声として心しておかねばなりません。 重本氏は陸上を単なるスポーツとしてでなく、自らの生き方として向き合っているようですが、、私たちが日常の看護介護現場で向き合う姿勢としても参考にしたいと思います。 平成３０年１１月１日 理事長 山口浩志 |
