|
|
|
〜先人たちの生き様に学ぶ〜 (平成30年2月) |
春とは名ばかりの寒さが続いております。地域の皆さま及び関係者の皆さま方には、日頃からご支援頂きまして心から感謝申し上げます。 2月は「如月(きさらぎ)」と呼ばれますが、これはまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから、「衣更来(きさらぎ)」と呼ばれる由来があるそうです。 さて、今年は明治維新150年にあたる節目の年です。NHK大河ドラマでも「西郷どん」の放映が始まりましたが、モデルである西郷は、かつて「餅のような男」と言われていたそうです。生来、共感性が強く、気持ちが溶け合って一体となる並外れた力をもっていたといわれます。 例えば、犬を狩りに出ると、犬と同じ気持ちとなったり、動物までも魂を共にしたと伝えられています。西郷の信条は「敬天愛人」でした。すなわち、天は人々を分け隔てなく愛されるから、自分を愛する心をもって人を愛せよ、という教えを実践していたのだと思われます。 また同じ時代の政治リーダーで、日本の未来を背負って生きた大久保利通がいます。彼は、「目標は理想主義、打つ手は現実主義」を貫いた人物でした。 4月からの同時改定の攻防もやま場を迎えておりますが、公助中心から共助・自助中心に移行する節目でもありましょう。 例えば、京都に「異世代同居」という試みがあります。独居高齢者宅を、学生に下宿用に貸し出すという事例です。学生は相場より安く住めて、高齢者のもつ生きていく“コツ”や考え方を教われる。高齢者が次世代育成の担い手となり、学生が高齢者の見守りや安否確認につながっているといいう事例です。利害の一致でなく、心の一致が生まれているようです。 経済学者の鶴 光太郎氏は、長寿者のもつ「性格スキル5つの能力」が経済に活かされるしくみづくりが必要な時代である、と論じています。 「開放性」(好奇心やもの事を識別する力)、「真面目さ」(粘り強くやり抜く資質)、「外向性」(社交性)、「協調性」(思いやりや優しさ)、「精神安定」(衝動が少ない)などです。 少子高齢社会の荒波を乗り越えるためにも、「異世代協働」で、何事に対しても最後までやり遂げていきたい思います。 平成30年2月1日 理事長 山口浩志 |