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〜逆境を乗り越える〜 (平成27年6月) |
さわやかな初夏の季節となりました。法人関係者並びに地域の皆様方には日頃からのご協力ご支援に心から感謝申し上げます。 高齢者の消費者トラブルが後を絶ちません。消費庁によると、全国の消費者センターに寄せられた高齢者の相談は、2013年までの5年間で6割以上増えているとのことです。また児童分野でも、虐待や貧困による生活苦、とまだまだ福祉分野にはいろいろな角度からの根深い課題があります。 徳島県は、子供の貧困対策推進法に基づく行動計画(第2期徳島はぐくみプラン:15〜19年度)を策定しており、スクールソーシャルワーカーの配置の充実や、ホームフレンドの派遣強化、母子・父子自立支援プログラムの実現など、全国的にも数少ない取り組みがあることは、私たちにとってみれば希望の光といっても過言ではないでしょう。 しかしながら、国全体の試練はまだまだこれからで、始まったばかりのようです。国の借金は14兆円を超え、借金の膨張に歯止めがかかりません。 税制改革では、消費税10%増税を織り込むものの、年金では豊かな人への給付額を抑え、医療費は自己負担の見直しは、避けられないでしょう。 企業経営でも、最近シャープの存亡危機説が流れているようです。原因のひとつとして、責任追及を恐れる幹部が悪い情報をあげない社風が取り上げられています。 一方、同業種のパナソニックは、経営危機に見舞われた時、軸足をデジタル事業から、住宅関連に移したり、経営再建中のソニーは、画像センサーを柱として、奮闘しているようです。 変化を恐れず勇気と英断をもって危機を乗り切るという意味では、福祉事業所として運営に携わる私たちにしても、決して他山の石ではないということでしょう。 先日、巨人軍の原辰徳監督が、あるテレビインタビューで、壁を感じた時、自分の限界と諦めるか、ここからがスタートだと踏ん張るか。限界を超えたところにプロの居場所がある、と力説されていました。 軽度要介護高齢者や、特定高齢者、独居高齢者などへの地域活動や、健康寿命や幸福度への目標到達までの道のりなど、避けて通れないことから目を背けずに、経済的逆風下の今だからこそ、底力ある人材として成長していきたいと思います。 平成27年6月1日 理事長 山口浩志 |