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〜福祉イノベーションを考える〜 (平成29年2月) |
春は立ちながら、寒さまだ去りやらぬ日々が続いています。地域の皆さま及び関係者各位におかれましては、日々のご協力ご支援に対しまして、心から感謝申し上げます。 米国大統領トランプ政権が始まりましたが、あまりにも過激すぎる発言に、世界中が警戒心を強めているようです。 思えば、地球規模では、これまでも破壊と創造の繰り返しであったといわれます。18世紀後半の第1次産業革命では、英国ジェームズ・ワットによって、帆船は蒸気船に、馬車は鉄道に生まれかわりました。 また、エジソンの照明会社で働いていた、ヘンリー・フォードは、ベルトコンベヤー方式による生産方法によって、大衆車の大量生産・大量消費を誘導しました。 最近では、アジアの成長時代を開拓したといわれる、中国アリババ集団会長の馬雲(ジャック・マー)氏は、個人の決済手段が発達していなかった中国で、インターネット通販の市場を育て、米国株式市場上場を果たしました。 一方我が国というと、バブル崩壊を経験して以降、豪快さや意外性が失われ、アベノミクス第3本の矢である成長戦略も、なかなか思うように進んでいません、 昨年末に成立した年金制度改革法では、支給額を抑制しやすくする等、年金財政の維持に重点がおかれたり、医療分野では、全国的に今、「地域医療構想」がまとめられていますが、医療機関の連携強化と、療養病床の機能転換が、今後ますます現実的になると予測されています。四国4県で考えると、人口の見通しなどから、1県分に相当する約1万2千床が過剰になるとの予測のようです。 先の馬雲氏が、政府による経済支配の強い中国にあって、民間主導のインフラやルールを築き突破口としたように、福祉もこれまでのゴールドプランや介護保険といった国の施策に頼るだけでなく、地域レベルでのルールを築く必要があります。 これからますます複雑化する医療福祉への突破口を、スタッフや地域の皆様と共に探し続けたいと思います。 平成29年2月1日 理事長 山口浩志 |