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〜10年先を読む−キーワードは‘連携’〜 (平成30年8月) |
例年にない酷暑が続きます。地域の皆様におかれましては、日常からのご支援ご協力に対しまして、心から感謝申し上げます。 平成に入って、最悪の豪雨被害で、しかも水不足と酷暑が被災者に追い打ちをかけています。 各地では道路が寸断し、堤防が決壊したり、ダムが放流したりで、多くの犠牲者を出し、避難の難しさが浮き彫りになっています。 「わしの眼は10年先が見える」という言葉が口癖だったと言われる、大原美術館設立者である、大原孫三郎氏は、社員の健康管理や労働のリスク管理等、人中心の経営を実践された人と語り継がれています。 総務省が発表した人口動態調査によりますと、国内の日本人は前年比37万4055人減の1億2520万人で、9年連続のマイナスのようです。本県は7025人減で、75万人となりました。 また、厚労省によりますと、日本人の平均寿命は、女性が82.26歳、男性が81.09歳で、いずれも過去最高を更新しています。がんや心疾患、脳血管疾患などの死亡率に改善傾向がみられ、3大死因で亡くなる人が減少すると、女性で5.6歳、男性で6.8歳は延びると予測されています。このことは、健康意識の高まりや生活習慣の改善の成果とみられています。 約20年後の2040年頃には、働き手は今より1600万人激減すると予測されており、福祉や教育などの住民サービスは、市町村単位では成立しなくなる時代がくるともいわれます。 「平成の大合併」から、次の時代には「広域連携」がキーワードのようです。 今地域では、老朽化した賃貸住宅の建て替えや、経済的理由で転居を迫られた高齢者が、新たに部屋を借りようとしても、孤独死や家賃滞納を恐れる不動産会社や大家さんらから入居を拒まれ、住まい探しの困難が後を絶たないようです。また介護離職者もほとんど減らず、年間約10万人いるとのデータが出ています。 目の前の問題解決に向けてはその時その時を全力で最善を尽くさねばなりません。しかしそれだけに終わらさず、私たちの本質的な役割や使命を見失わず、10年先、20年先が見えるよう、日々の実践で養っていきたいと思います。 平成30年8月1日 理事長 山口浩志 |