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〜成功はアート 失敗はサイエンス〜 (令和元年8月) |
海山の恋しい季節となりました。地域の皆さま及び関係者各位におかれましては、日頃からの ご支援ご協力を賜りありがとうございます。 「成功はアート 失敗はサイエンス」という言葉がありますが、成功事例からはたくさんのヒントを得られることがあっても、必ずしも自分にあてはまるとは限りません。一方では失敗事例は自分に置き換えられることができます。 地域支援事業が全国の自治体で取り組まれていますが、居場所づくりや体操教室等を進めることで地域のコミュニティ構築に向けた事例が増えてきております。 これらの成果については今後のデータ分析が待たれるところですが、公的支援についても、今後は訪問介護での軽度者向けの家事援助等は自治体の事業に移管されることが求められています。 また疾患別では、糖尿病や生活習慣病、認知症は継続して増えており、ますます医療介護連携を含めた在宅ケアの充実が必須となります。 経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)や成長戦略実行計画では、政策面ではやはり、支え手確保に軸足がおかれているようです。70歳までの継続雇用制度など、ひとづくり中心型の施策で進められるでしょう。 また、厚生労働省研究班の推計では、認知症の人は30年には744万人、50年には797万人と、65歳以上の5人に1人を超え、国や自治体の「公助」や、本人と家族の「自助」にはそれぞれに限界がくるでしょう。今後は支える人、支えられる人の枠を超え、地域で知恵を出しあう「共助」社会が求められるという見方があります。 一方、地域や職場においては、知識や人と人の結びつきが活動の基盤というソーシャルキャピタルの考えから、今後はひとり1人の心の資本という考えのマインドキャピタルが大切になっているそうです。言い換えると、地域住民にしても企業社員にしても、心の状態が活動の充実や業績に影響することが考えられます。 医療福祉の乱世時代と言われる昨今、今一度互いの助け合いのあり方を考え直し、安心できる地域社会への復興の実現に貢献したいと思います。 令和元年8月1日 理事長 山口浩志 |