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| 〜大乗仏教よりNPOの未来を考える〜 （令和2年4月） |
| 桜花爛漫の季節となりました。地域の皆さまや関係者各位におかれましては、日頃からご指導ご協力を賜り、心より感謝申し上げます。 金剛般若経に、「応無所住而生其心」とあります。これは、「まさに住するところなくして其（そ）の心を生ずべし」と読みます。人生に悩み事は多いが、直面している事柄には向き合い、こだわっていかなければ解決の道は開かれない、と説かれています。 今、新型コロナウイルス問題で、デイサービスなど高齢者が通う介護施設で感染が相次ぎ、閉鎖する施設もでていて、高齢者の介護をどう維持していくかが課題となっています。10年前のとりインフルエンザ問題や9年前に発生した東日本大震災等の経験から水際での防止対策や組織としての災害計画等も検討してきましたが、今回の経験は、特に今後の糧にしていかなければなりません。 特に東日本大震災で被害にあわれた地域で、今年中学校を卒業するのは、小学生の入学式を震災で満足にできなかった学年です。新型コロナウイルスで卒業式の中止論も出る中、被災地では挙行されています。人づくりを重視した復興への思いは、地域包括ケアとして進むべき方向性を教えられます。 一方では、「介護の社会化」を目指す−。そんな理念で始まった介護保険は4月で20年を迎えます。費用の膨張、慢性時な人手不足、年間約10万人の介護離職など、課題は山積みで負担増とサービスの見直しが繰り返されてきました。 2014年〜2016年の第5期介護保険事業（支援）計画では、未来への対策のひとつとして、通いの場の推進により、介護予防や健康づくり促進が始まりました。 この度、厚労省介護保険部会より、4月から第8期計画作成準備にあたっての基本方針が出されました。 そこで、「通いの場としての４条件に、�‖料爐篌駝３萋阿撚雜醉祝匹忙颪垢襪伴�治体が判断、��運営主体が住民、��自治体の助成がなくてもいい、�し�1回以上の活動」、とありますが、今後は全国の介護予防事業の成功事例を見習い充実した通いの場の定着が求められてきます。冒頭の言葉は、「視野を広げて、こだわらないで、こだわれ」と締めくくられ、大乗仏教の空の実践を説かれています。 今後の地域福祉実践では、NPOに「こだわらないでこだわる」考えをひもといてまいります。 令和2年4月1日 理事長 山口 浩志 |
