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〜介護の本質を見極める〜 (平成25年2月) |
暦の上ではもう春が近いはずですが、まだまだ寒い日が続きます。スタッフの皆様の日頃の現場での活躍に感謝します。 先日、アベノミクスが2013年度予算案を発表いたしました。新聞、マスコミ等では賛否両論がありますが、医療や福祉分野では、がんや難病対策、緩和ケアなどの推進を強化するとありました。また、高齢者の認知症対策では発症初期からの訪問派遣で看護師チームを構成するプロジェクトを全国10カ所のモデル事業として取り組むこと等が始まるようです。 教育部門でも、スクールカウンセラーを全公立中学校に配置したり、いじめ対策に予算を8億円増とする内容が打ち出されておりました。 ただし、もろ手を挙げて喜び絶賛するわけにもいかず、これらの増額のためには将来の経済成長へと駆け抜けるまでは、あくまでも希望的観測であっても、国の借金もそれだけ増えることも事実としてあり必ずどこかにシワ寄せは出てくることも覚悟しなさいというメッセージがあるように思えてなりません。 考え方を変えると、公共事業に頼らず、民の力、腕の見せ所かもしれません。 私たちが携わっているサービス高齢者向け住宅は制度が誕生し、1年余りで、24年12月時点で全国の登録数は8万8340戸に及び、拡大しつづけています。特に、不動産や建築業界からの参入は、枚挙にいとまがなく、「サ高住伝説」の限界を感じざるをえません。 要するに、私たちが今考えなければならないことは、自らのブレない軸を今一度確かめ、保ち続けてゆくことです。 どりーまぁサービスでは2008年〜2012年の“リゾナンスプラン5ヶ年計画”を立てて取り組んでまいりましたが、次の2013年度からの5ヶ年戦略の設計にかかっております。詳しくは、仕上がり次第年度内に発表し、全職員が常に手元に持っていただけるように進めてまいりますが、主に「3つの柱」をビジョンに、「七つ星戦略」の行動指針を考えています。 「3つの柱」には、①住まいの追求、②ボランティア教育の可能性、③地域住民の縁側づくりの啓発です。また「七つ星戦略」は、①人材育成、②地域密着への挑戦、③医療・介護連携の追求、④インフォーマル支援の強化、⑤組織体制変革の実現、⑥障害児支援体制整備、⑦ターミナルケア体制強化等です。 ヤマト運輸の創業者小倉昌男氏は、「親方日の丸の官僚にはない徹底したサービスの充実」と「全ての経営の答えは消費者の厳しい選択にあり」が持論であったと聞きます。 周囲からの雑音や雑念に惑わされず、自ら信じた道を突き進む勇気こそが、未来の明るい希望の種になるでしょう。 今月も皆様と共に努力して頑張ります。 平成25年2月1日 理事長 山口 浩志 |